STEM “Science, Technology, Engineering and Mathematics”
アメリカでこの言葉が使われるようになって,世界各地で科学や技術,工学や数学を融合した教育内容の模索がはじまっています。3Dプリンタやレーザー加工機を使ったデジタルファブリケーションも諸外国ではこのSTEMの流れの中で語られています。特にアジア近隣のシンガポールや香港,台湾などでは,教科の枠組にとらわれないものづくりの授業が積極的に実践されていると聞きます。

竹園東中学校の技術・家庭科技術分野では,未来を生きる生徒達のために,今年度から3D-CAD実習を8年生の授業で本格的に導入しました。ディジタル作品の設計・制作の中で扱いました。空間的に考え思考する力は,数学の時間だけでなく実際に製品の設計をすることで生徒にとってその本来の学ぶ価値を実感できるものになります。そして,3D-CADで制作した立体データは,STL形式で保存することで3Dプリンタのためのデータとすることもできるのです。先日この学校ホームページ上で公開させていただいた9年生の最後の授業で行った身近な製品の再発明でも,この3D-CADを使いこなす技能があれば,実際に形にすることができるはずです。来年以降の授業では,製品設計の世界ではもはや常識となった3D-CADをつかったプロトタイプの製作にまで授業を進めたいと考えています。

今年度の8年生の授業では,現実の製品をコンピュータ上に3Dデータとして再現してもらいました。その形状をトレースする中で,多くの生徒が現実の製品がいかに細部まで作り込まれているかに気付き,見方・考え方を変えたとレポートに書いています。以下は生徒のレポートからの引用です。

今まで、自分が使ってきたものすべてが、丁寧に、また、正確に作られていることに気づきました。少しでも曲がりがあったり、角がとがったりしていると、製品として使えません。また、物体は、ちょっと視点を変えて見てみることによって全く違う物体になることを学びました。私たちの身の回りの製品は、使いやすくするためのアイディアが用いられています。今までの授業で、立体は苦手でしたが、今回自分で立体を作ってみることによって、立体を、認識し、見方を変えても、頭の中で、思い浮かばせるようになりました。身の回りの製品に目を向けてみると、使う人のことを一番に考えて、作られています。自分では、正確に作っているつもりでも、実物には、程遠かったです。(平成29年度つくば市立竹園東中学校8年5組NH)

今回実際にあるものをデータとして、形にしてみたことで、普段使っている物の細部にまで興味を持つことができたと思います。どんな機能があるのか、作った人はどんなところに配慮したのか、どんな工夫がされているのか、そうやって、考えながら作ると細かいところまで理解できどうやって作ったかがなんとなく思い浮かびとても作りやすかったです。(平成29年度つくば市立竹園東中学校8年2組KH)

今回の授業から,生徒に知的財産を意識させるために,レポートにCC BY 4.0JPのライセンス証を付けるか付けないかを各自に判断させました。CC BYは作者自らが著作者人格権以外の所有権を放棄するものです(https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja)。この3D-CADで作成した図や感想文等は,竹園東中8年○組○○(名前はイニシャルです)さんのレポートを参考にしましたと明記することで,誰もが自由に引用し参考にすることができます。彼らの学びを日本全国の生徒達,設計を学ぶ多くの人達の次の学びへとつなげることが公開の目的です。ぜひ,引用をお願いします。

200人近い生徒がこのCC BYのライセンス証をレポートにつけてくれました。全て公開したいところですが,今回はホームページ上に42枚のレポートを公開させていただきます。クリックすれば各レポートを大きく表示することができます。一人一人の学びをぜひご覧ください。他のレポートについては,近日中にコンピュータ室や金工室など校内掲示する形で多くの人に見てもらえるように公開予定です。(技術・家庭科技術分野担当)

CC BY 4.0JP
https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

3D-CADからはじめるSTEM教育